新築住宅の24時間換気システムの種類をご紹介!選ぶポイントも
2024年12月17日
大河内 琢久哉
札幌
こんにちは!ガレージハウス・土間のある家をご提案するアメカジ工務店 大河内です。
24時間換気システムは、快適な住環境を維持するための重要な設備です。
新築住宅には設置が義務付けられていますが、種類があるため「どんな種類があるの?」「どう選べばいいの?」といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
そこで今回のコラムでは、新築住宅の24時間換気システムの種類について詳しく解説します。
新築住宅で24時間換気を選ぶ際のポイントもお伝えしますので、これから新築を建てられる方、24時間換気システムの種類に迷っている方などはぜひご覧ください。
新築住宅の24時間換気システムとは
24時間換気システムとは、常時稼働で室内の空気を入れ替える換気設備です。
24時間換気システムは、計画換気で室内の換気と空気循環を適切にコントロール。
そうすることで、汚れた空気を排出して室内の空気を常にきれいに保ち、湿気を排出して結露やカビを防ぐのを目的としています。
2003年の建築基準法改正により、全ての新築住宅に24時間換気システムを設置することが義務付けられました。
そのため、これから建てる新築住宅でも24時間換気システムは必須です!
24時間換気の基本的な仕組みは、外と接する給気口から新鮮な空気を取り入れ、室内の汚れた空気を排気口から排出します。
この空気循環を機械制御で24時間365日行うことで、室内の空気を常に新鮮に保つのです。
1時間に0.5回の換気、つまり2時間で室内の空気が入れ替わります。
24時間換気システムが義務付けられた背景には、シックハウス症候群の防止があります。
シックハウス症候群とは、建材や家具に含まれる化学物質などを原因として引き起こされる頭痛やめまい、目の痛みなどの健康被害のことです。
また、住宅の断熱性・気密性の向上により、室内が換気しにくくなったのも理由の一つ。
室内の換気が不十分だと、汚れた空気がたまってシックハウス症候群を引き起こすほか、湿気がたまって結露やカビの原因になり、建物を傷めてしまいます。
適切な換気を行うことで、室内の空気を常にきれいに保ってシックハウス症候群のリスクを軽減し、建物も長持ちします。
大切な家を守り、安心して暮らすための家づくりでは、住宅の耐震等級も重要なポイントです。
耐震等級やその基準については、こちらのコラムでも詳しくご紹介しています。
耐震等級の基準を確認!耐震等級の高い家づくりのメリットやポイントも
新築住宅に採用される24時間換気システムの種類
24時間換気システムには、給気と排気の仕組みによって3つの種類があります。
また、空気の流れ方によってダクト式とダクトレス式に分かれます。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
給気・排気の仕組みによる種類
給気・排気をどのように行うかによって、「第一種換気システム」「第二種換気システム」「第三種換気システム」の3つの種類があります。
第一種換気システム
第一種換気システムは、給気と排気の両方に機械を使用する方式です。
機械制御のため換気効率が高く、空気循環を安定的にコントロールできるのがメリット。
熱交換器を使用して外気を室温に近づけてから取り入れるので、室温の急激な変化なく快適な室温を保てます。
冷暖房のロスも少ないので、冷暖房効率を維持して、光熱費への影響も少ないです。
一方で、給気と排気の両方に機械を使用するため、設備が複雑になり、初期費用が高くなりがちなのがデメリット。
ほかの方式と比べると、電気代などのランニングコストが若干高くなる傾向があります。
なお、アメカジ工務店では、第一種換気システムを採用しています。
外気の温度を室温に近づけてから給気するため、室温が一定に保たれ、快適性が高く、冷暖房のロスも抑えられます。
その結果、省エネや光熱費の節約にもつながります。
第二種換気システム
第二種換気システムは、給気は機械を使用し、排気は自然の力で行う方式です。
機械で給気し、気圧差で室内の空気を外に自然排気します。
機械給気で汚れた空気を取り込みにくいことがメリットですが、自然排気だけでは湿気を効果的に排出できるとは限らず、結露ができやすいことがデメリットです。
病院の無菌室や工場のクリーンルームなどで主に使われる換気システムで、住宅ではあまり採用されていません。
第三種換気システム
第三種換気システムは、給気は自然の力で行い、排気は機械を使用する方式です。
第一種換気システムよりも初期費用やランニングコストを抑えつつ、安定した換気効率が期待できるのがメリット。
効率的な換気ができて、結露ができにくいです。
ただし、全ての部屋に給気口が必要なため設計時に配慮が必要なこと、給気口から外気をそのまま取り入れるので外気の温度や湿度に影響を受けやすいというデメリットがあります。
ダクト式とダクトレス式
24時間換気システムは、空気の流れ方によってダクト式とダクトレス式があることも覚えておきましょう。
ダクト式は、ダクト(配管)で各居室をつなぎ、1つの機械で換気を管理する方式です。
家全体の換気管理がしやすく、外に面していない部屋でも換気が可能というメリットがあります。
デメリットは、配管が多いために初期費用がかかり、配管をつなぐための設計にも注意が必要なことです。
一方、ダクトレス式は各部屋に給排気設備、または給排気口を付け、各部屋で給排気が完結する方式です。
メリットはダクトの配置が不要なので設置が比較的簡単なこと、デメリットは各部屋に換気システムを設置するためにメンテナンスコストが高くなる可能性があることです。
新築住宅で24時間換気システムの種類を選ぶポイント
新築住宅で24時間換気システムを選ぶ際は、一般的に「第一種換気システム」と「第三種換気システム」のどちらかを検討することになります。
選択のポイントは、「空気循環の効率」と「予算」のバランスを考えることです。
空気循環を重視:第一種換気システムを選ぶ
空気循環を重視するなら、換気効率の良い第一種換気システムがおすすめ。
家族にアレルギーやアトピーの症状がある人がいる場合などは、しっかりと換気をコントロールできるのは安心ですよね。
また、換気で室温が変わりにくいので、寒冷地の新築住宅にも第一種換気システムはおすすめです。
外気温の影響を受けにくいため、冷暖房効率が維持されて省エネにも!
予算を重視:第三種換気システムを選ぶ
初期費用やランニングコストを抑えたい場合には、第三種換気システムが適しています。
安定した換気を行いつつ、設備が比較的シンプルなため、第一種換気システムと比べて、初期費用もランニングコストを抑えられる傾向があります。
なお、建築を依頼する住宅会社によっても、採用できる換気システムの種類が異なる場合がありますので、事前に確認しておくことをおすすめします。
換気システムは3種類!新築住宅は第一種か第三種どちらかが選択肢に
24時間換気システムとは、24時間365日の常時稼働で室内の空気を入れ替える換気設備です。
新築住宅には必須の設備で、室内の換気と空気循環を適切にコントロールすることで、室内の空気をきれいに保ち、結露やカビを防ぎます。
24時間換気システムの主な種類は3種類。
給気・排気とも機械で行う「第一種換気システム」、機械給気・自然排気の「第二種換気システム」、自然給気・機械排気の「第三種換気システム」です。
新築住宅では、第一種換気システムか第三種換気システムのどちらかが選択肢になります。
どちらのシステムを選ぶべきかは、空気循環効率と予算のバランスを考えながら決めるのがポイント。
それぞれ特徴やメリット・デメリットがありますので、ライフスタイルなどにも合わせて検討してみてくださいね。
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