ビルトインガレージとカーポートの違いは?メリット・デメリットも
2022年9月21日
大河内 琢久哉
札幌
こんにちは!ガレージハウス・土間のある家をご提案するアメカジ工務店 大河内です。
マイホームを建築する際は、愛車を保管する場所も検討しなくてはいけません。
大切な車を保管する場所として、主にガレージと家が一体となっている「ビルトインガレージ」と、支柱に屋根を取り付けて屋外に設置する「カーポート」があります。
それぞれの違いも知っておくことで満足できる住まいを実現しましょう。
今回は、ビルトインガレージとカーポートの違いについて。
それぞれのメリットとデメリット、そしてどちらが向いているかなどもあわせてご紹介します。
ビルトインガレージとカーポートの違い
ビルトインガレージとカーポートの違いについて知るために、それぞれの特徴を見ていきましょう。
ビルトインガレージとは
ビルトインガレージとは、ガレージ(車庫)+ハウス(住宅)のこと。
ガレージと家が一体となっている住まいで、屋根だけでなく3方向以上の壁があり、周囲から遮断されています。
そのため、愛車を屋内で保管できるだけでなく、車の整備やDIY、バーベキューなどさまざまな楽しみ方ができるのが特徴です。
ビルトインガレージは、ガレージハウスやインナーガレージとも呼ばれています。
ビルトインガレージについて、詳しくは「ガレージハウスのメリット・デメリットとは?知っておくべきポイントも」でもご紹介していますので、あわせてチェックしてみてくださいね。
カーポートとは
カーポートとは、支柱に屋根を取り付けて構成される簡易的なカースペースのこと。
主に住宅のエントランス部分に設置します。
カーポートは屋根があるため、車を日差しや雨、雪にさらさずに済むうえ、周囲が壁で覆われていないため車の出入りが簡単です。
カーポートはビルトインガレージと違って家と一体化していないため、後付けも可能です。
このように、ビルトインガレージとカーポートには違いがあります。
次でそれぞれのメリットとデメリットを詳しくご紹介します。
ビルトインガレージのメリット・デメリット
車の保管はもちろん、アウトドア用品の収納や趣味部屋など、さまざまな使い方ができるビルトインガレージは近年人気の住宅デザインです。
ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージのメリットをご紹介します。
雨風の心配がいらない
駐車スペースが壁とシャッターで囲まれているビルトインガレージは、横殴りの雨が降っても車や人が雨風にさらされる心配がありません。
そのため、悪天候の際も濡れることなく荷物の積み下ろしが可能で、飛来物や紫外線から大切な愛車も守ることもできます。
幅広い使い方ができる
ビルトインガレージは住まいと一体化しているため、車の保管だけではなく、バーベキューや子どもの遊び場、ホームパーティなどさまざまな用途に活用できます。
高い防犯性がある
シャッターを閉めれば、外から中の様子が見えません。
車へのいたずらや盗難なども防止できます。
土地が狭くても有効活用できる
土地が狭くスペースが限られている場合、住宅とは別に駐車場が作れないことも。
ビルトインガレージの場合は土地を有効活用でき、住宅と駐車スペースの両方を得られます。
ビルトインガレージのデメリット
ビルトインガレージのデメリットとその対策についても確認しましょう。
騒音が気になる場合がある
ビルトインガレージはシャッターがあるため、シャッターの開閉音が気になる場合があります。
とくにガレージの近くに寝室を設けている場合は、早朝や夜間にシャッターを開閉する際は睡眠の妨げになることも。
壁の防音性を高めたり、ガレージから離れた位置に寝室を設けたりするなど、騒音対策を考えておくと安心です。
排気ガスがこもる
壁に囲まれているため、ガレージ内で車にエンジンをかけると排気ガスがガレージにこもり、室内にまで入り込んでしまう場合があります。
排気ガスがこもらないよう、シャッターを開けてからエンジンをかける、換気設備を設置するなど、換気対策も忘れずに検討しましょう。
耐震性を高める必要がある
1階部分に間口が広いガレージを設けると、壁が少なくなるため構造的にどうしても耐震性が低くなってしまいます。
耐震性を高めるためには、梁を太くしたり、強度の高い建材を使用したりと、構造上の耐震性が弱い部分をカバーすることで解決できます。
耐震性については、こちらのコラムもあわせてご確認ください。
ガレージハウスの耐震性は大丈夫?耐震性を高める設計をチェック
コストがかかる
ビルトインガレージは、カーポートに比べて建設費や固定資産税が高くなる傾向にあります。
しかし、建物の延べ床面積が5分の1以下の広さのガレージの場合は「ガレージの面積は建物の床面積に含まない」とする緩和措置があります。
建物全体の大きさが同じ住宅を建てるなら、ビルトインガレージのほうが固定資産税が安くなる可能性も。
詳しくは「ガレージハウスの固定資産税を解説!評価額が加算される条件も紹介」をご確認ください。
カーポートのメリット・デメリット
主に柱と屋根で構成されるカーポートのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
カーポートのメリット
カーポートのメリットをご紹介します。
雨や飛来物から車を守る
ビルトインガレージほどではないですが、カーポートも屋根があるため、屋外にありながらも愛車を雨や雪から守ることができます。
横殴りの雨や雪でなければ、濡れることなく車に乗り降りできるのもうれしいメリットですね。
鳥のフンや花粉など飛来物による汚れの付着も軽減できます。
夏は強い日差しを、冬はフロントガラスの霜を防ぐ
夏は強い日差しによって、車内の温度が上昇したり、紫外線によって車が傷んでしまったりすることも。
ビルトインガレージとも共通しますが、日差しを防ぐ屋根があれば、車を夏の強い日差しから遮ることが可能です。
冬は、屋外の車を保管する場合、フロントガラスに霜が付着してしまい、すぐに車を発進できないことも。
カーポートがあれば霜の付着を防げるため、冬も快適に車を利用できます。
コストが抑えられる
カーポートはビルトインガレージに比べて、建設費を安く抑えることができます。
カーポートのデメリット
カーポートのデメリットは以下の通りです。
柱が邪魔になる場合がある
カーポートには柱があるため、駐車時に車を柱にぶつけてしまったり、乗り降りする際にドアが柱に当たってしまったりと、柱が邪魔になる可能性があります。
現在は柱が左右どちらか一方のみのカーポートもあるため、柱が気になる場合はそのようなデザインのカーポートを選ぶのも方法の一つです。
台風時に屋根が飛ぶ可能性がある
滅多にありませんが、災害級の台風など強風が吹いた場合は、カーポートの屋根が飛んでしまう危険性があります。
台風の発生頻度が高い地域にお住まいの場合は、補強材やサポート柱の併用も検討しておくと良いでしょう。
防犯性が低い
カーポートは壁で囲まれていないため、車へのいたずらや盗難など、ビルトインガレージに比べると防犯性は低いというデメリットがあります。
ビルトインガレージとカーポート、どちらが向いている?
ビルトインガレージとカーポートはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらが良いのかは「車庫に何を求めるか」で異なります。
たとえば、「ガレージでバーベキューがしたい」「子どもの遊び場として利用したい」など、車庫以外の使い方も検討しているなら、ビルトインガレージがおすすめ。
ビルトインガレージは、愛車を天候の影響やいたずらからもしっかり守れるため、車やバイク好きの方には特にメリットが大きいかもしれませんね!
また、土地が狭くスペースが限られている場合なども、住宅と駐車スペースの両方を得られるビルトインガレージはおすすめです。
一方、ある程度雨風などの天候の影響から車を守れれば問題ないと考えている方には、ビルトインガレージほどの機能は不要なことも。
機能よりも建設コストを重視する方なら、カーポートを検討してみても良いでしょう。
ビルトインガレージとカーポートのそれぞれのメリットとデメリットを知り、ご自身の生活に必要なのはどちらかか、しっかり比較・検討してから選びましょう。
ビルトインガレージとカーポートの違いを知って検討しよう
大切な車を保管する場所として、ガレージと家が一体となっている「ビルトインガレージ」と、支柱に屋根を取り付けて屋外に設置する「カーポート」があります。
駐車スペースが壁とシャッターで囲まれているビルトインガレージは、雨風の心配がいらない、幅広い使い方ができるといったメリットがある反面、騒音が気になったり、耐震性を高める必要があったりと、デメリットもあります。
屋根と支柱で構成されるカーポートのメリットは、雨や飛来物から守る、日差しを遮るといった点がありますが、防犯性の低さや柱が邪魔になるなどといったデメリットも。
それぞれメリットとデメリットがありますので、自分にはどちらが向いているのかをしっかり比較・検討したうえで選びましょう。
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ご家族で趣味や遊びをとことん楽しめるお家をご検討中なら、ぜひアメカジ工務店にご相談くださいね!